そうだ、アルバイトしよう。
学校には、主に大阪方面から通って来る子が多く、京都や宝塚、神戸・姫路と多方面から通って来て、都会の人って通勤・通学に片道2時間かかることなんて抵抗がないことにまず驚きました。
地元から博多までかかる時間とほぼ同じですから、地元発でそんな通勤通学している人なんてまずいません。
それができるのはまず、人口に応じてのアクセスの利便性もあるからでしょうが、
皆さん、きっとご存じではないでしょう。
私の地元、長崎県が隣接しているのはただひとつ、佐賀県だけなのです。
北海道、沖縄は別として、他府県と隣接していない県を探すのが難しいというか、
そんな日本西南端の人間には、他県といくらも隣接していることで、交通の便が変わ
り、人々の生活、暮らしまでも変わるのかと思ったものです。
美術科は、デザイン・染色・立体造形・絵画を一巡して学んだ後、自分が希望するクラスを選びます。
私ははなから立体造形を考えていたのですが、授業の一貫として実際出向いた美術舘で、
ユトリロや佐伯祐三の作品に感銘を受けたことで、絵を観る自分から描く自分に挑戦し
たくなり、絵画クラスを選びました。
これって、感情で動くらしい典型的なO型気質そのもの。
選択したクラス分けではデザインを希望した生徒が圧倒的に多く、私が通学1日目のオ
リエンテーションで初めて声を掛けられたのがきっかけで仲良くなった通称にーやんも
デザイン専攻というところから、私の友達はほとんどがデザイン科でした。
デザイン科が多いのは、やはり就職を考えてのことでしょうか。そう思うと、私の選択なんて、のほほーんとしたものです。
ところが、絵画科を専攻したのは良かったのですが、道具やキャンパスとやたら費用が
かかるデメリットに後々気付き、
親にこれ以上負担はかけられないと、ならばアルバイトをしようと、学校の授業が終わ
れば時間はいくらでもあります。
絵画科を選んだ以上、そこに必要な支出は自分で生産性を考えねばと、この街の美観・
品格を損なないような店しかない中、
何とこれ以上の店はないという、素敵な店と出会いました。