れっかの、あるあるブログ

~いろんなことあるけど、前を向くのをやめないでね~

心の中でいつまでも。

娘にとって水泳の時間は憂鬱でした。

 

夏の参観日はたいがい水泳です。

 

見学に来た私に「いやー。」と言って

 

暗い顔をしてプールの方向に歩いて行きました。

 

私も水泳は苦手だったので

 

気持ちはよくわかります。

 

そこで、水泳教室に通わせました。

 

水泳に自信のある子とそうでない子は

 

胸の張り方が劇的に違うと知っていたからです。

 

娘が水泳教室に通って、

 

嫌いが好きになれば、もう気分は雲泥の差です。

 

 

さすがにプロです。一からのノウハウで

 

娘は泳げる達成感を味わい、

 

憂鬱のゆの字さえ無くなりました。

 

 

それはこの先、泳ぎ方を一生忘れない、

 

体がもう覚えてしまったから、

 

万が一、危険な状態に遭遇しても

 

生き延びていく対応策になればという

 

想いに繋がったのは、

 

あの、一冊の本からでした。

 

 

 

乙武さんが小学校に入り、

 

担任の先生はとても厳しい方で

 

水泳の時間に乙武少年をいきなり

 

プールに放り投げたそうです。

 

本の文面は忘れましたが

 

そりゃもう、いきなり投げ込まれた

 

乙武少年はショックでもあり、

 

又は屈辱を受けたかもしれません。

 

 

しかし、

 

なぜ僕が君にこんな事をしたか、

 

もし君にこんな不測の事態が起きた時、

 

生き延び方や知恵を体で覚えて欲しいからだと

 

仰ったのです。

 

乙武さんが生まれてきた時、

 

まず、医師からの説明があったうえで

 

我が子を見たお母さんの第一声が「かわいい!」

 

だったこと。

 

公園や買い物にも積極的に連れて行く、

 

その親御さんのお陰で、

 

自分に手足がないことに

 

一度も辛いと思ったことがない。

 

 

選ばれし親、選ばれし母とは

 

この方のことを言うのでしょう。

 

 

娘の水泳の悩みから、ふと乙武さんの

 

厳しくとも不測の事態でも難を逃れられるように

 

訓練されたことを思い出しました。

 

 

マー君のママ、

 

水泳をマスターしたのが始まりかな

 

いろんなことに努力していく娘と共に

 

俄然成長していく息子にアクシデントが。

 

・・・急転直下に見舞われたのが中3の秋でした。

 

 

悲しみは突然にやって来るもので、

 

昔、乙武さんのお母さんのご対応を本で知った時は

 

失敬にも、私には無理だと思ったものでした。

 

 

なぜ失敬かと思ったか、

 

自分には関係のない他人事だと思っていたからです。

 

それが自分事になったなら

 

それでも、現実と向き合わなければいけないのです。

 

辛かろうが、それでも「生きてこそ」と

 

いつも息子を見つめ続け、

 

間違っても神田沙也加ちゃんのようなことは

 

しないでねと本人の意思とは関係なく切望しました。

 

 

 

愛されたマー君は、愛された幸せに包まれ荼毘に召され

 

きっと選ばれし母に感謝してもしきれない思いで

 

マー君ママの心の中で微笑み続けていくことでしょう。