れっかの、あるあるブログ

~いろんなことあるけど、前を向くのをやめないでね~

私は、商売人です。

みのぶさんに、

「はなちゃんを乳児園に預けたら?

歩いて迎えに行けるところだし。」

と提案がありました。

 

そうかー。

仕事も効率的にできるし、

娘にとっても相手してあげられないのは

可哀想だし。

 

大きくなるにつれ、

忙しい中ちょろちょろすると、

いつ店の外に出ていくかわからないしなー。

 

と、

みのぶさんの提案に沿って

これからを想像して、

 

しかも歩いて預けられる所にあるのは好条件でした。

 

 

挨拶に行くと、

二部屋ある面積は決して広いとは言えませんが

 

先生は見るからに優しそうな方で

歩いてすぐのところに公園があります。

 

最初だけは短めに預かっていただき、

それでも今か今かと私が迎えに来るのを

待っていたのは、こっちまでつらかったですね。

 

そのうち、抱っこして乳児園に行く途中の

段々を降りる手前で、

乳児園に行くんだと察知すると

いやいや、と抵抗します。

 

それでも泣きはしませんでした。

幼いながら泣いたところで一緒と悟ったのか。

 

 

迎えに行くと、相変わらず

いかにも待っていたという顔です。

 

乳児園で過ごす一連の流れを、

時計の見方がわからないながら把握して

私を待ちわびていたのでしょうか。

 

「公園に遊びに行くのは大好きみたいですよ。」

 

と先生が。

 

と同時に、頭を撫でまわすようなジェスチャー

「こんなして育ててらっしゃるでしょう?」

 

ニコッとして帰りました。

 

はい、そうですよ。先生。

私は私の育て方しかできないし、

小さいながら辛抱している娘のけなげさが可愛くて、

 

 

商売人になり、この過疎地で

暮していく悲壮感に泣いたのは過去のことで

 

今は商売自体につらさはありませんでした。

 

家庭に仕事を持ち込まない主義の

私の父ではありますが、

 

商売人の父の血が私の中で流れている

独特の感触と、

 

商売に関わるのが運命だったのだろうと、

私に会いたくてたまらなかった娘を

ぎゅーっと抱しめて、段々を上り店まで帰っていきました。

 

 

今思うと、よくあの段々を娘を抱っこして

上っていけたなと思います。

 

今なら手ぶらでも上れない程の長い段々です。

 

あの頃の一生懸命だった毎日を思うと同時に、

年を取ったなーと、素朴に思います。